標高差:1,696m
累積標高差:2,480m(GPS電波の乱れによる)

2012年09月02日(当時63歳)


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長野県大町市常磐
登り:5時間51分、下り:4時間45分
トータル:10時間51分(休憩時間含む)
ウィキペディアから
  高瀬川の支流の源流の花崗岩質の山である。北西約5.1kmの位置に高瀬ダムがあり、北約4.8kmの位置には七倉ダムがある。 山頂には三等三角点がある。 山頂周辺は森林限界のハイマツ帯で、その砂礫部に高山植物のコマクサの群生地がある。 山頂直下約100m南には、昔ながらの山小屋である餓鬼岳小屋がある。 山名の由来は安曇野から見上げる岩壁がそばだっているので、「崖(がけ)岳」が転訛したとする説もある。
Road Map :長野道を豊科ICで下りてR147を北上し、安曇踏掛からあづみの公園に向う。
Route Map:白沢コースを往復する。
日本二百名山』  予想以上のロングコース、標高差に悪戦苦闘した。 しかも山頂はガスってしまった。
餓鬼岳への登山道
  日帰り出来る登山道としては白沢コース以外に中房温泉側からのコースがあり、中房温泉側からの方が標高差が500mも少ないがアップダウンが多く、累積標高差が多いのではと思ったが、白沢コースのアップダウンは相当なものだった。
累積標高差
  標高グラフで出て来ない程の小さなアップダウンが多く、標高差1,696mに対して累積標高差は2,480mを示していた。 渓谷の中なのでGPS電波の乱れが多く、実際はこれよりも少ないと思うが、これだけの累積標高差を舐めて掛かったものだ。
リベンジ
  今直ぐにとは行かないが、中房温泉からゆったり一泊で唐沢岳へも含めてリベンジしたいものだ。 但し、今日の相棒は二度と行かないと申しております。
−−− 駐車場 登山口 紅葉ノ滝 魚止ノ滝 最終水場 大凪山 餓鬼岳小屋 餓鬼岳
登り→ 5:26 5:36 6:14 6:37 7:08 8:47 11:09 11:17
←下り 16:17 −−− −−− 14:57 14:24 13:11 11:32 11:20

前日の移動
  前日は移動日とする。安曇野に用事があると言う職場の同僚の同行を得て、彼の車、彼の運転で白沢登山口に夕刻に入る。 真ん中の駐車場は一杯だったが、その上の登山口に近いトイレのある駐車場には車が停まっておらず駐車場を独占状態になる。

161餓鬼岳 (2,647m)
駐車場の直ぐ横に林道入口があり、大きな登山口表示と
登山届けのポストが設置してあった。
駐車場は3つあり、一番登山口に近い駐車場にて車中泊とした。
簡易トイレにはペーパーもあり足踏み水洗となっていた。
夜中に雨が降り、心配したが朝には上がっており、
5時26分に駐車場を出発する。
林道歩き10分で林道終点となり、登山口の表示があった。
下山時にはここまで車を乗り入れる輩も居た。 道標を見ると餓鬼岳まで6:30と表示されており、いつもの甘口表示と思い、5時間もあれば充分登れるだろうと考えたのが大きな間違いだった。 追い付いて来た単独ハイカーに「HPを出されている方ですよね!」と声を掛けられる。
我がHPの愛読者らしい。
四駆なら走れそうな地道の林道を進む。
餓鬼小屋の御主人の努力なのだろうか、”白沢コース”には
充分な橋、梯子が整備されていた。
登山口から ”白沢”に下り、整備された橋で対岸に渡る。
遠慮してなのか後を付いて来る滋賀のハイカーに道を譲ると、
あっと言う間に姿が見えない程の先に行ってしまった。
水の綺麗な白沢沿いに登山道は登り下りを繰り返しながら伸びる。
写真に収め難かったが、前方に迫力ある
大きなゴルジュのある沢に下りる。
草付きになっているので恐怖感は薄くなるが、
木製橋の下は断崖絶壁となっている。
デンジャラスなトラバース路であるが、くさりの設置があり安心感はある。
ギシギシと揺れる橋の下は奈落の底、慎重に渡る。
この花崗岩の岩の白さが白沢の名を生んだのだろうか。
ここは朽ち掛けた橋であり、よく揺れるので
ゆっくりと通過した。
前方に ”魚止ノ滝”が見え出した。
”紅葉ノ滝”は樹林でほとんど見えなかったのでスルーしている。
1時間11分にて落差40mの ”魚止ノ滝”に着く。
滝壺へは登山口を離れて沢に下りる必要があるので、下山時に行ってみようと思う。
(元気が残っていれば・・・)
滝上に行く為、長い梯子で高巻きする。
無名滝ではあるが、綺麗な滝が多い。 ここも含めて渡渉が
何箇所かあったが、今日の水量では飛び石伝いで問題なかった。
これは枝沢からの無名滝。
高巻きを登っては反対側に下ることの繰り返しなので
累積標高差は相当なものになると思われる。
白ペンキのマーキングがしっかりとあるが、
マーキングを見なくても道間違いの心配はなさそうだ。
天気は安定せず、小雨が降ったり止んだりしてきた。
1時間42分にて ”最終水場”に着く。 水場は湧き水ではなく
沢水だった。 ここまで歩いて標高は500m程しか稼げていない。
残りはまだ1200mあり、これからが正念場だ。
”最終水場”の手前の木製橋、これを渡れば休息広場がある。
最終水場からは急登が始まり、登って!登って!登って!の連続なので写真を
撮る気も無くなり、ひたすら修行の身となる。 北アルプスの山なのに背の高いササを
掻き分け進む様になり、嫌気が増長される。ガスが切れて一瞬、大町市街の展望が開けた。
3時間21分にて ”大凪山”(2,079m)に着く。
最終水場から1時間40分の登りだった。北ア三大急登の合戦尾根を
外してここを入れるべきだと思った。 ここには ”大凪山”山頂の
標識が建っているが、本当の山頂はもう少し先にある。
殆んどが樹林帯の中のつらい登りであるが、
崩壊帯のこの付近だけは展望を得られた。
前日、昨夜の雨の影響で泥濘道が多い。
ガスが出て来て怪しい天気になって来た。
”大凪山”山頂標識からは樹林帯の尾根道となるが、
アップダウンが多い。 ”大凪山”はこの尾根筋に
あるのだが、山頂に行く道は見当たらなかった。
百曲り
  百曲りの入口には1時間の表示があった。
ここまで歩いて来てまだ1時間!、もう足は動かない。 百曲がりは急斜面にジグを切って歩き易くしてくれているが、登りの連続なので息が切れる。 途中にあと30分、あと5分の表示があったが、写真を撮る元気がない。 滋賀の俊足ハイカーが下山して来て、少し話しする。 山頂はガスで何も見えないので下りて来たとのこと。
5時間43分にて ”餓鬼岳小屋”に着く。
直ぐに山頂に向おうとしたが、標識を見ずに反対方向に行ってしった。
砂礫の滑り易い道を目の前の山頂目指して足を進める。
小屋裏からハイマツが茂る高山帯に入る。
山頂までは小屋から5分の距離であるが、足が思う様に進まない。
”餓鬼岳小屋”に戻り、少し休憩して ”百曲り”を下山する。
小屋から最終水場までの3時間の写真は無し。
5時間51分にて ”餓鬼岳”(2,647m)に着く。
ガスガスで大パノラマの写真撮影も出来ず、直ぐに下山する。
山頂で出会った上高地〜餓鬼岳の縦走オヤジと着かず離れずの下山となる。
ササの茂る登山道にはがっかりであったが、 ”白沢渓谷”は本当に楽しく歩けた。
相棒は足が壊れたようで中々下りて来ない。 最近、大きな山には行っていないので
今日の負荷が大き過ぎた様だ。 ゆっくり下山とする。
高巻きの登り返しがつらい。
白沢には渓谷の名が付いていないが、ここは渓谷に思う。
山頂に行かなくても ”白沢渓谷”を歩くだけで結構楽しめると思う。
相棒が下りて来ない間に ”魚止ノ滝”の滝壺に行ってみる。
道は付いていないので、危なっかしいが滝壺までは行くことが出来た。
登り時に撮っている写真ばかりであるが、何度も写真を撮りたくなる。
岩(花崗岩)の表面はザラついおり、グリップはすこぶる良い。
小雨の影響もあり木が滑り易くなっている。
びっこを引く様にして相棒が下りて来た。
ダメージは大きい様だ。
ゴルジュに繋がる沢に下りる。
ここからは巧く撮れないが、スケールの大きなゴルジュが
口を開けている。 遊歩道でも設置すれば名勝になると思うのだが。
ここに ”紅葉ノ滝”の標識があるが、”紅葉ノ滝”は樹木で
覆われて殆んど見えない。 落葉が進み、紅葉の季節にならないと
見えないのかも知れない。
遥か眼下の ”白沢”とは遥か上に行ったり、沢そばまで下りたりと、
その都度、登り下りが付きまとう。
最後の渡渉橋を渡る。
皮肉なもんで、林道に戻って来ると青空が広がってきた。
餓鬼岳も晴れているのだろうか。 今更晴れても悔しいだけであるが。
がきだけ
白沢渓谷
山頂には先行者が一人居た。 彼には途中で抜かされた覚えは無いので
小屋泊りなのか?
樹林に覆われた ”紅葉ノ滝”は、見えなくもないが、
見えていないのと同じであった。
登り時にも見た枝沢からの2段滝。
2024年3月19日改定